COVID-19関連追加(2020531日)

 

【鼻粘膜上皮のACE2発現について】

(1)Bunyavanich S, et al. Nasal Gene Expression of Angiotensin-Converting Enzyme 2 in Children and Adults. JAMA. May 20, 2020.

doi: 10.1001/jama.2020.8707.

ニューヨーク市のthe Mount Sinai Health Systemに気管支喘息のバイオマーカーの研究で登録している4歳〜60歳の305例(男性48.9%)から採取した鼻粘膜上皮のACE2遺伝子の発現を調査した.年少小児(< 10歳),年長小児(10-17歳),若年成人(18-24歳),成人(25歳以上)に群別した(Figure).

 

ACE2遺伝子の発現は年少小児群で最も低かったmean log2 counts/million, 2.40; 95% CI, 2.07-2.72そして年齢と共に増加した:年長小児:2.7795% CI, 2.64-2.90);若年成人:3.0295% CI, 2.78-3.26);成人:3.0995% CI, 2.83-3.35

ACE2遺伝子発現を従属変数,年齢を独立変数とした線回帰分析では年少小児群と比較して,有意に年長小児群(p= 0.01),若年成人群(p< 0.001),成人群(p= 0.001)はACE2遺伝子発現が高かった(Figure).性別と気管支喘息で調整した線形回帰分析でもACE2発現と年齢は有意に相関した(p< 0.05).回帰係数βはACE2遺伝子発現が設定した各年齢群と10歳未満の年少小児群との間に有意差があることを示している(Table).直交多項式対比による分析でもACE2遺伝子発現は年齢とともに著明な線形傾向(linear trend)を示した(p< 0.05).

 

(2)Patel AB, et al. Nasal ACE2 Levels and COVID-19 in Children. JAMA. May 20, 2020.

doi: 10.1001/jama.2020.8946.

多くの研究が成人に比べて小児はSARS-CoV-2感染率が低いことを示している.また小児は成人に比べると重篤な症状が非常に少ない.ここで,感染率が低いのは検査を受けた小児が少ないのか,あるいは小児は感染に対する感受性が低いのかという疑問が生じる.中国におけるindex caseに接触した1286例の検討では小児の感染率は若年成人(30-49歳)と同等ないしは少し高いものの高齢者(>60歳)より著明に低いと報告されている1).この研究はSARS-CoV-2感染者と接触した場合,小児は中年と同様の感染率であることを示している.対照的にアイスランドのターゲットスクリーニング検査では10歳未満の小児のSARS-CoV-2陽性率は6.7%であるが,10歳以上は13.7%であったと報告されている.一方,感染のリスクのあるなしにかかわらず行われた拡大スクリーニング検査では10歳未満の陽性者は認められず,10歳以上の陽性率は0.8%であった2)USの様々な年齢の小児における真の感染率は不明であるが,初期の報告では小児のSARS-CoV-2発病率はより低いことが示唆されている.

SARS-CoV-2の細胞侵入受容体であるACE2にはACEの作用とバランスをとる重要な役割がある.アンジオテンシンU(アンジオテンシンTがACEによって変換される生成物)はアンジオテンシンUタイプT受容体を介して,血管収縮,炎症,線維化を引き起こすACE2はアンジオテンシンUをアンジオテンシン1-7に変換し,アンジオテンシン1-7Mas受容体を介して炎症や線維化を抑制し,血管拡張を導く作用をもつACE2ACE2ノックアウトマウスにおける重症肺傷害を抑制する効果をもつと報告されている3)もしACE2が肺傷害を緩和し,しかしウイルス侵入の受容体になるのならば,小児にとってACE2は防御的に働くのか,それとも働かないのだろうか?上気道の鼻粘膜上皮において,ACE2の発現がより少ないことはSARS-CoV-2感染を減少させうるしかし下気道において,ACE2の発現が少なくなると重篤なARDSや肺傷害のリスクを増長させる可能性がある

Bunyavanichらはコホート研究において,鼻粘膜上皮のACE2の発現は肺胞上皮のACE2の発現を反映しせず,下気道のACE2の発現は異なった調節のもとにあることを示唆している4).このことは呼吸器系の異なった部位の上皮,そして細胞と血漿の間におけるACE2の分布を理解することの重要性を強調する

SARS-CoV-2が結合する細胞膜から離れたACE2は血漿に遊離する可溶性ACE2in vitroではSARS-CoV-2を中和する効果が報告されているが5)in vivoで明らかではない.最終的には小児の下気道に発現しているACE2を研究することによって成人と小児の間のCOVID-19の重症度の差異を理解することができるかもしれない.

1) Bi Q, et al. Epidemiology and transmission of COVID-19 in 391 cases and 1286 of their close contacts in Shenzhen, China: a retrospective cohort study. Lancet Infect Dis. 2020; s1473-3099(20)30287-5.

2) Gudbjartsson DF, et al. Spread of SARS-CoV-2 in the Icelandic population. N Engl J Med. April 14, 2020. doi: 10.1056/NEJMoa2006100.

3) Imai Y, et al. Angiotensin-converting enzyme 2 protects from severe acute lung failure. Nature. 2005; 436(7047): 112-116.

4) Bunyavanich S, et al. Nasal Gene Expression of Angiotensin-Converting Enzyme 2 in Children and Adults. JAMA. May 20, 2020.

doi: 10.1001/jama.2020.8707. →(1)の論文.

5) Monteil V, et al. Inhibition of SARS-CoV-2 infections in engineered human tissues using clinical-grade soluble human ACE2. Cell. 2020; S0092-8674(20)30399-8.

 

(3)Sungnak W, et al. SARS-CoV-2 entry factors are highly expressed in nasal epithelial cells together with innate immune genes. Nature Medicine. April 23, 2020.

https://doi.org/10.1038/s41591-020-0868-6.

ACE2TMPRSS2の発現パターンを明らかにするために,細胞レベルにおけるSARS-CoV-2の病原性と関連するこれらを含む様々な遺伝子の発現を解析した.

the Human Cell Atlas consortiumと他のリソースから得られた健常者ドナーのsingle-cell RNAシーケンス:scRNA-seqを使用した)

データを解析するとACE2の発現は全体的に低い.ACE2は気道,角膜,食道,回腸,結腸,肝臓,胆のう,心臓,腎臓,精巣など多岐にわたり発現していた(Figure 1a1列目).TMPRSS2は非常に広範囲に高く発現していた(Figure 1a2列目).TMPRSS2よりもむしろ,ACE2は感染の初期フェイズにおけるウイルス侵入にとって限定的な因子なのかもしれない.呼吸器系,角膜,食道,回腸,結腸,胆のう,総胆管の細胞には両方の遺伝子が発現していた(Figure 1a3列目).胎児組織(肝臓,胸腺,皮膚,骨髄,卵黄嚢,肺)の分析も行ったが,胎児の肝臓と胸腺を除くすべてにACE2の発現は認めなかった(Figure 1).また骨髄胸腺上皮細胞(mTEC)を除いて共にTMPRSS2の発現も認めなかった(Figure 1a).ACE2TMPRSS2なしに胎盤/脱落膜のいくつかの細胞に発現がみられた(Figure 1a).全体的に低い発現であるが,ACE2は肺胞U型上皮細胞といった気道の様々な上皮細胞に発現していた.注目すべきことに,ACE2は観察した呼吸器系の中ではゴブレット/分泌細胞や線毛細胞といった鼻粘膜上皮細胞に最も発現していたFigure 1b

またTMPRSS2Air-Liquid InterfaceALI)培養によるACE陽性細胞のみに発現したことは注目に値する(Extended Data Figure 1).SARS-CoV-2TMPRSS2陰性細胞に侵入する際にはcathepsin B/Lを使うことが報告されている.事実,他のプロテアーゼ,特にcathepsin B/LACE2陽性細胞の70-80%以上に発現している)はTMPRSS2よりも錯綜(promiscuously)して発現している(Extended Data Figure 2).しかしTMPRSS2活性はウイルス感染伝播に重要であることが示されているが,cathepsin B/Lをはじめとした他のプロテアーゼが機能的にTMPRSS2の代替的なプロテアーゼになるかどうかは明らかではない.

次に我々はウイルス受容体遺伝子(HCoV-22944が使うANPEPMERS-CoV45が使うDPP4,インフルエンザが使うST6GAL1ST3GAL4)の発現を解析した.注目すべきことに,これらの遺伝子の発現分布は基本再生産数(R0)に基づいたウイルス感染伝播パターンに一致した上気道におけるばらついた(skewed)受容体/酵素の分布は高いR0/感染力があるウイルスに観察された(SARS-CoV/SARS-CoV-2: R01.4-5.0, インフルエンザ: R01.347, HCoV-229E: R0は不明で通常の風邪に関連).これは下気道・肺胞に発現しヒト-ヒト感染を起こすMERS-CoVR00.3-0.8)の受容体であるDPP4と対照的である(Figure 2a).それゆえ我々のデータはウイルス感染伝播が呼吸器系に沿った受容体分布に依存している可能性を示唆している.

また我々は肺上皮細胞データセットにあるすべての細胞のACE2と遺伝子の相関を解析した.ACE2の発現が低いことや技術的な問題によるのか,相関は相対的に低かったが(< 0.12),呼吸器系に沿った上位50種類のACE2関連遺伝子の発現パターンは,上気道へ向かってばらついて発現しているACE2の分布と一致した(Figure 2b, Extended Data Figure 3a,b).注目すべき点は,いくつかの遺伝子は,おそらくはゴブレット細胞のムチン合成における役割のため,炭水化物代謝と関連していた.一方,自然免疫や抗ウイルス免疫機能といった免疫機能と関連する多くの遺伝子が過剰に提示された(IDO1IRAK3NOS2TNFSF10OAS1MX1など)(Figure 2bこれらの遺伝子の発現は鼻ゴブレット細胞2で最も高かった(Figure 2b.にもかかわらず,鼻ゴブレット細胞1と鼻線毛細胞2はこれらの遺伝子を有意に発現していた(Figure 2b.これらの環境的暴露と受容体/受容体関連酵素の高い発現を考えると,鼻上皮細胞がウイルス感受性を減少させるこれらの免疫関連遺伝子を発現するよう設定されているのは間違いなさそうである.

SARS-CoV-2の受容体ACE2と侵入関連プロテアーゼTMPRSS2は鼻ゴブレット細胞と線毛細胞に高く発現していたこれはこれらの細胞が感染の起点,そして感染伝播のリザーバーであることを示唆している.食道,回腸,結腸における発現は消化管へのウイルス排出することによる糞口感染の可能性を示唆するし,表面結膜細胞における発現は鼻涙管を通した感染伝播の可能性を示唆する.ウイルスは前症状の段階で鼻ゴブレット細胞にある分泌経路の存在を利用するかもしれない.鼻における運搬は感染伝播のカギとなりうることを考えると,限定される感染の広がりにおいては経鼻的な薬やワクチンは効果的かもしれない.

Figure 1

Fig. 1

 

 

Figure 2

Fig. 2

 

 

Extended Data Figure 1: Gene expression of ACE2 in an in vitro air-liquid interface (ALI) system.

 

Extended Data Fig. 1

 

 

Extended Data Figure 2: Expression and co-expression of SARS-CoV-2 entry-associated proteases in ACE2+ airway epithelial cells.

 

Extended Data Fig. 2

 

 

Extended Data Figure 3: Spearman’s correlation results from the two airway datasets are largely consistent.

 

Extended Data Fig. 3

 

 

 

【気道と結膜におけるSARS-CoV-2の親和性,複製能力,自然免疫反応】

Tropism, replication competence, and innate immune responses of the coronavirus SARS-CoV-2 in human respiratory tract and conjunctiva: analysis in ex-vivo and in-vitro cultures. Lancet Respir Med. May 7, 2020.

https://doi.org/10.1016/s2213-2600(20)30193-4.

Background

COVID-19の病原性を理解するために,その他のコロナウイルスやインフルエンザウイルスと比較して,そのヒト気道,結膜,そして自然免疫反応における組織と細胞の親和性を解析する.

Methods

SARS-CoV-2BetaCoV/Hong Kong/VM20001061/2020),SARS-CoVstrain HK39849),そしてMARS-CoVprototype human MERS-CoV EMC strain)はVeroE6細胞を使って分離し,VeroE6細胞におけるTCID5050% tissue culture infection dose)を測定した.インフルエンザウイルス(the HPAI H5N1 virus: A/Hong Kong/483/1997, the 2009 H1N1pdm virus: A/Hong Kong/415742/2009)はMDCKMadin-Darby canine kidney)細胞を使って分離し,MDCK細胞におけるTCID50を測定した.

何らかの手術を受けた44-85歳の患者から採取した新鮮な非腫瘍性の結膜(n= 3),気管支(n=5),肺(n= 4)組織を使用した.

気管支と肺組織のウイルス培養はex-vivo(生体外),肺外感染の評価のための結膜組織のウイルス培養はex-vivo,そしてhuman colorectal adenocarcinoma cell linesの培養はin-vitro(試験管内)において,それぞれのウイルスの親和性や複製能力を比較した.

自然免疫反応とACE2発現はヒト肺胞上皮細胞とマクロファージにおいて解析した.In-vitroの解析では,コントロールとして高い病原性をもつ鳥インフルエンザウイルス(H5N1)とmock-infected cells(空のベクターを使ったコントロールの細胞)を用いた.

Results

免疫組織化学染色では,SARS-CoV-2は広範な気管支上皮への感染が認められた(Figure 1.特に線毛細胞,非線毛性粘液分泌細胞(ゴブレット=杯細胞),クラブ細胞への感染が認められたが,基底細胞には認められなかった(Figure 2).同様の傾向がMERS-CoVSARS-CoVH1N1pdmで認められたが,SARS-CoV-2はより広範にウイルス抗原は染色された(Figure 1).肺組織ではSARS-CoV-2SARS-CoVH1N1pdmは同様のウイルス抗原染色であったが,MERS-CoVはより少なかった.肺実質ではSARS-CoV-2抗原で染色されたのは形態学的にT型肺胞上皮細胞であった(Figure 1, 2).二重染色ではマクロファージにおけるウイルス抗原の共局在化は認めなかった(Figure 2).

SARS-CoV-2複製はヒト気管支組織のex-vivo培養において24時間から96時間にかけてTCID502 log10の増加を認めた(Figure 3.全てのタイムポイントにおいてSARS-CoV-2の複製はMERS-CoVと同様であったが,気管支組織では24hpihours post-infection),48hpiにおいてH1N1pdmより低いtiterであり,72hpi96hpiにおいてSARS-CoVより高いtiterであった(Figure 3).ウイルスが複製される細胞がない状態において,37℃・24時間の温度による不活性化(残5x102 TCID50)では,無視できる感染性のウイルスが残ったのみであった.感染後24時間から96時間のAUCFigure 3のデータから計算した.気管支外植片(explant)におけるSARS-CoV-2AUCH1N1pdmAUCより小さかったが,有意ではないもののSARS-CoVAUCよりも大きかった.肺外植片におけるSARS-CoV-2 titerH1N1pdmSARS-CoVと同様であったが,肺の48hpi72hpiにおけるMERS-CoVよりも複製能力は低かった(Figure 3).

免疫組織化学染色(Figure 1)や48 hpiにおける感染性のあるウイルスtiterの増加(Figure 3)の結果から,結膜外植片培養においてはSARS-CoVに比べるとSARS-CoV-2でより強い感染が認められた33℃・24時間の温度による2つのコロナウイルスの不活性化(残5x102 TCID50)では,無視できる感染性のウイルスが残ったのみであった.またhuman colorectal carcinomaCaco-2)細胞にMERS-CoVSARS-CoVSARS-CoV-2H1N1pdmH5N1を感染させた.Caco-2細胞では172時間において4 log10を超えるすべての感染性のあるウイルス増加が認められた.SARS-CoV-2SARS-CoVH1N1pdmH5N1と同様のウイルス複製能力であったがMERS-CoVより低かった(Figure 3).

肺胞上皮細胞,末梢血マクロファージおよびCaco-2細胞におけるウイルス複製,炎症性サイトカインやケモカインの反応を解析した(Figure 4).各ウイルスの間に差があるが,高いレベルのウイルスmRNAの発現が,24hpiにおいて肺胞上皮細胞,マクロファージに,48hpiにおいてCaco-2細胞に認められた(Figure 4).しかし,SARS-CoV-2の生産的なウイルス複製はCaco-2細胞のみに観察され,肺胞上皮細胞やマクロファージでは強固なウイルス複製は認めなかった(Figure 3).これは肺胞上皮細胞やマクロファージにおいて,SARS-CoV-2SARS-CoVMERS-CoVによる炎症性サイトカインやケモカイン(TNF-α,IP-10RANTESIL-6MCP-1)の誘発はH5N1に比較して少ないことを示唆する.Caco-2細胞においても,SARS-CoV-2SARS-CoVH1N1pdmH5N1よりも炎症性サイトカインおよびケモカインの強固な産生は少なかったが,一方でMERS-CoVは,Caco-2細胞におけるIP-10の高い産生を除いて,控えめではあるが炎症性サイトカインやケモカインのある程度の産生を示した(Figure 4).

またH1N1pdmH5N1インフルエンザを感染させた肺胞上皮細胞における高いACE2の発現が観察された(Figure 4.しかしマクロファージにおいてはACE2の発現は低く,これはインフルエンザや他のコロナウイルスの感染後でも同様であった(data not shown).

Interpretation

SARS-CoVSARS-CoV-2は肺胞上皮細胞において同様のウイルス複製能力を持っていたが,SARS-CoV-2は特に気管支上皮にて高い複製能力を持ち,これはSARS-CoV-2の感染伝播の強さを示しているかもしれない.

H1N1pdmに比べて24hpi48hpiにおけるSARS-CoV-2のウイルスtiterは低かった.これはSARS-CoV-2H1N1pdmよりも長い潜伏期間を持つことを示唆する.

・T型肺胞上皮細胞は肺胞と毛細血管のガス交換に寄与する.一方U型肺胞上皮細胞はサーファクタントプロテインADを産生し,傷害されたT型肺胞上皮細胞を再構成する重要な役割を持つ.そしてU型肺胞上皮細胞が欠如すると,肺胞傷害後の修復過程が上手くいかなくなる.我々の研究ではSARS-CoV-2のU型肺胞上皮細胞への感染の証拠は見出だせなかった.肺胞への親和性はSARS-CoV-2SARS-CoVは同様であったが,SARS-CoV-2の気管支への親和性はSARS-CoVH1N1pdmよりも高かった

肺胞上皮細胞のACE2の高い発現がH1N1pdmH5N1(より高い)感染後に認められた直近のインフルエンザ感染が呼吸器系の上皮細胞におけるACE2発現を促し,COVID-19の予後を増悪させる可能性があるかもしれない.インフルエンザ感染を通してのACE2の発現の役割を研究し,それがCOVID-19に対する感受性や重症度にどのように影響するか解析する必要がある.

・涙や直腸スワブや便からSARS-CoV-2が検出されることが知られているが,我々の研究では,結膜やcolorectal carcinoma cell linesにおけるSARS-CoV-2のウイルス複製能力は高いことが示唆され,この知見を支持する.

・炎症性サイトカインやケモカインはCOVID-19の重症度には謙虚に(modestly)関与するかもしれないが,H1N1pdmH5N1では対照的に高レベルのサイトカインの産生が認められた.

 

 

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Figure 1: Tissue tropism of SARS-CoV-2 and SARS-CoV viruses in ex-vivo cultures of human respiratory tract and conjunctiva

 

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Figure 2: Cellular tropism of SARS-CoV-2 in ex-vivo cultures of human bronchus and lung

 

 

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Figure 3: Viral replication kinetics of SARS-CoV-2 and SARS-CoV viruses in ex-vivo cultures of human respiratory tract, conjunctiva, Caco-2 cells, AECs and macrophages

 

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Figure 4: Viral gene, cytokine, chemokine, and ACE2 expression profile of SARS-CoV-2. ACE2は肺胞上皮細胞のみ,MCP-1はマクロファージとCaco-2細胞のみ.